うさぎ用品とケア専門店

巣穴の中はさらにすごいんです

大久野島には、うさぎさんのおうち(巣穴)がたくさんあります。

ですが、近年の大久野島の大人のうさぎさんたちは、お客さんが島にいる時間帯のほとんどは、山に帰らずに人間が通るところの近くにいることが多くなりました。

※仔うさぎちゃんは、きちんと巣穴でいい子にしていますよ^^

なので・・・あまり使わない巣穴ってどんな役割なのかな?と思う方も多いのではないでしょうか。

私たちも、きちんと理解をしている訳ではありませんので、少しでも理解出来たらいいな~と思い、色々と調べているところです。

夏の巣穴の温度

前回のコラムでは、大久野島での夏の日向と日陰の温度のお話をさせていただきました。
お読みいただいた皆様ありがとうございます。

改めて・・・夏といえば、うさぎさんの苦手な季節です。
だから、おうちのうさぎさんたちはエアコンで温度を管理してもらい、快適に暮らしていますよね。

でも大久野島のうさぎさんは、もちろんエアコンなどはない環境で暮らしています。

ただ、前回もお伝えしました通り、自然の中で生まれ育ったことで培った強い身体と、屋外という風通しのいい場所で過ごすことが出来るので、自分たちで涼しい場所を上手に探して過ごしています。

今回は、そんな大久野島で暮らすうさぎさんの知恵ともいえる「巣穴」の中でも特に「温度」のお話をさせて頂きます。

こちらも実は数年にわたり、大久野島のうさぎさんの巣穴の中と外の気温と湿度の測定を行っていました。
(数か月観察した上で、今は使用していない巣穴を利用して測定しました)

上段が巣穴の外の気温で、下段が巣穴の中の気温です。

温度計を見ていただくと分かる通り、巣穴付近の日陰の外気温が約30度、巣穴の中の気温が約21度と、

なんと9度ほどの気温の差が出たのです!!

このことから、巣穴に戻れば真夏の暑い時間帯でも快適温度で暮らせるのだということが分かります。

22度というと、おうちのうさぎさんたちが夏場にエアコンで調整してもらう温度くらいでしょうか?

暑がりしろくまさんがいた我が家は・・・もっともっと低かったですけど(笑)

ちなみに・・・別の場所でも測定してみました。

こちらは、日陰の温度も高い場所だったので、巣穴の温度も高めでした。

それでも25度という、快適温度ですね^^

 

今回は夏場だけではなく、冬場の巣穴の中と外の温度も少しだけ見て頂こうと思います。

冬の巣穴の温度

こちらも上段が巣穴の外の気温で、下段が巣穴の中の気温です。

気温を比べてみると、今度は夏とは反対で、巣穴の中の方が気温が高く保たれていることが分かります。

余談ですが、冬場の寒さを心配される方がとても多く、よくご質問を頂きます。ですが実は、冬場の大久野島のうさぎさんたちは元気いっぱいです。人間が寒くてたまらないくらいでも元気に走り回っているんですよ^^

冬の様子も、また冬になったら・・・お伝えしますね!

ここ2年は大久野島上陸時に寒波が来なかったので、冬場の氷点下の時間帯に調べることが出来ませんでした。

なので、不十分な調査結果となり申し訳ありません。今年こそは調べたいと思っています。

夏と冬の巣穴の中の気温を比べると・・・

巣穴の中だけの温度を夏と冬で比べると、なんと10度ほどしか差がありませんでした。
外気温は30度ほどの差があるのに・・・!!!

この事から、うさぎさんの巣穴がいかに優れているかということを、改めて感じます。

確かに、子供のころに遊んでいて土の上に座ると、夏でも少しひんやりしていたり、冬はほんのり暖かかったり・・・

そんな経験をされたことがあるのではないでしょうか?

 

10年以上前の、まだ大久野島に訪れる人が少なかったころは、夏の昼間ほとんどうさぎさんを見かけない日が多かったんです。

夏場にうた島に行った方から、「うさぎさんに会えなかったー」と言ってご連絡をいただくこともありました^^;

それはもしかしたら、巣穴に避難していたのかもしれませんね。

真夏の昼間に22度なんて温度を保てる、こんなに素晴らしい「快適なおうち」を、うさぎさんたちには出来れば有効活用してもらいたいと私たちは願っています。

そのために人間が出来ることは、暑い時間帯だけでもうさぎさんを「そっとしておく」ことなのかもしれないと私たちは感じています。

 

関連コラム ≪大久野島の気温測定結果≫ 夏の日向と日陰編