2020年大久野島で一番感動したこと。見守ること。
2020年は、本当に・・・世界中が「大変」な一年でしたね。
私たちも、うさぎさんの撮影会という大切なお仕事をほとんどすることが出来ませんでしたので、そんな言葉が本当ならぴったりなのかもしれません。
ですが、大久野島のうさぎさんたちと、応援してくださっている皆様のおかげで、「大変だった」という思いよりも感謝の気持ちの方が大きかった一年となりました。
2020年になり、このうさぎLifeでもコラムを書かせていただくことになって、こうやってたくさんの方にご覧いただけるようになったことにも感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございます。
ということで!
2020年、大久野島で一番感動した出来事をお伝えしたいと思います。
静かに見守ることで大きな感動を
ママの巣作り
大久野島のうさぎさんたちは斜面に穴を掘っておうちをつくります。
そして、赤ちゃんが生まれる頃になると、ママうさぎさんは巣穴の近くにある葉っぱや枝などをたくさん集めます。小さな可愛いお口いっぱいにくわえて・・・それを巣穴に運びます。
大久野島にたくさん通っていると、そんな「巣作り」をしているママを時々見かけます。
これまでも、たくさんのママの巣作りを見てきました。毎回、一生懸命な姿に胸が熱くなるんです。
そして11月の遠征の時に、こんな風に頑張るママうさぎさんを目撃し、写真も動画もたくさん撮らせてもらいました。
葉っぱや枝を、お口いっぱいにくわえてーーーー!
ダッシュ!!
巣穴に運んでいるところです。
これを、何回も何十回も繰り返してふっかふかの赤ちゃん用ベッドを作ってくれるんですよね。
そう考えるだけでも、可愛くて愛しくてたまらないです。
ちなみに、このママうさぎさんの巣作りシーンに出会った時・・・ちょうどNHKのあさイチの取材の方と一緒でした。
ですので、このママうさぎさんはテレビ出演しているんですよ。
お先に産まれてました
この時、そんな頑張っているママのそばに、こんなに可愛いお子様がちょこんと出てきていました。
この子達は、これから産まれてくる赤ちゃんのお兄ちゃんかお姉ちゃん。
ちょっとだけ先に産まれたうさぎさんたちです。
産まれてくれてありがとう
11月の遠征の時には、このように感動的な巣作りの様子を見せてもらっていたのですが、12月に同じ場所に行ってみると・・・
ころころころ
こんなに可愛い仔うさぎちゃんが、お顔を見せてくれました。
無事に産まれてきてくれてありがとう!こんなに大きく育ってくれてありがとう!
仔うさぎちゃんに会うと、いつもそんな風に思うのですけど、この子達については特別な思いがあるのでなおさらでした。
並んでみました
この子たちを発見したときの、私たちの興奮の仕方といったら・・・
なんと表現をしたらいいか分からないくらいのテンションでした。
「あ!!あの時のママの!!!」「かわいい仔が産まれてるーー」と、大興奮です。
きょうだい写真も撮れました♪
3枚目の写真でご紹介した、1カ月ほど先に生まれた子たちとの可愛い写真も撮らせてもらえました。
なんだか、大きくなった子達はすっかりお兄さんお姉さんのお顔になっていて、そこもまた可愛かったり。
白い仔たちが無事に大きく育ってくれていたことも、私たちにとっては嬉しい事なのに、新たに可愛い妹か弟が生まれてくれているのですから、幸せな気持ちをたくさんもらいました。
ママ、本当にありがとう
一生懸命巣作りをしてくれて、頑張って産んでくれて、こんなに大きくなるまで育ててくれたママには本当に感謝です。
こんな風に、親子で寄り添う姿って感動的だと思いませんか。
大きな感動をくれたこの子達のことを、これからもずっと見守り続けたいです。
きっとこれからもたくさんの感動を。
大久野島に長年通っていると、普段見られないことに出会っても「当たり前」になっていることもたくさんあると感じています。
2020年の世の中は、当たり前が当たり前ではないのだと改めて感じさせられる一年だったと思っています。
大久野島で起こる出来事に対しても、何事も当たり前だと思わずに、貴重な瞬間だということを常に感じながら、これからも大久野島のうさぎさんたちを見守っていきたい。そう強く思います。
そして大久野島のうさぎさんからは、きっとこれからもたくさんの感動をいただくことになると思いますので・・・
皆様にもお伝えしていけたらと願っています。
うたお(中村隆之)と、うたこ(中村麿矢)二人で「うさぎ写真家uta」として活動しています。
2000年より大久野島のうさぎさんの写真を撮り続けています。
これまでの23年間で大久野島のうさぎさんに教えてもらったことを、少しでも多くの方にお伝え出来たら嬉しいです。